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腰痛で立つことが出来なくなった

整体と運動療法の移転から考えた腰痛セルフケア。
弱った筋肉を目覚めさせ、痛みに負けない身体づくりをサポートします。

腰が痛くて立てない

60代の男性が酷い前傾姿勢で来院されました。
身体を起こそうとすると右腰に激痛が走ると言います。

「アラララ…大変ですね。」と、口では言うのですが、こんな時でも僕はつい(重心はどっち脚、足の出し方、膝の歪みの方向…)と苦しそうに歩いてくる方を気遣うよりも先に、姿や動作から少しでも情報を取ろうと冷静に見てしまいます。
悲しい職業病ですね。

あまりに辛そうなので問診も程々にしてすぐにベッドに横寝してもらいます。
お仕事が大工さんでしゃがんだまま長時間作業する事が多いらしく、最近は床を貼る作業を連日やっていて、元々痛んでいた腰が悪化して立つ事もままならなくなったそうです。

しゃがみ仕事のツケ

しゃがむ事の多い仕事は股関節に偏った力をかけ続けます。これはデスクワークや車の運転が多い方にも言える事なので、この記事を読んだ方は覚えておくと役に立つと思います。
股関節を曲げた状態が長く続くとその形のまま固まってきます。「腰が痛くて立てない」というのは、その約7割が股関節の問題です。
次の図を見て下さい。

赤矢印方向に股関節を曲げるのが座る、しゃがむという事ですね。
この姿勢で長時間作業をするとピンクの範囲の筋肉などが縮んでしまい立てなくなります。
反対側は青矢印方向にお尻の筋肉が伸びた状態になるので、お尻(緑)がユルユルになり垂れ下がってきます。
この状態が長期になってくると、ガニマタで腰を曲げたお爺さんのような格好になっていきます。

概要